**書 籍 3** (著者名・アイウエオ順)

 

 

 

**関連書**

 

「流民烈伝」 朝倉敏博(著) 

 白川書院/1977年

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「三国峠を越えた旅人たち ぐんま歴史新書3」 五十嵐富夫(著) 

 吾妻書館/昭和58年

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「新日本紀行4 中部」 NHK社会番組部(編) 

 新人物往来社/昭和47年

昭和38年からNHKで放送されていた「新日本紀行」。各回の取材スタッフがその番組内容を文章化し、単行本にまとめたものと思われる。中部編のほかに北海道、東北など7つの地方に分けて刊行された。本書には10回分の放送内容がおさめられており、新潟・上越の項が「瞽女の道」と題されている。取材の様子や、斎藤真一、杉本キクエ一家へのインタヴュー、瞽女宿であった家の主婦や瞽女と関わりのあった村人の声などが、順を追って紹介されている。放送ではカットされていた侮蔑的(と思われる)シーンも詳しく紹介されているが、それだけにラストで村人が瞽女唄に涙するくだりにほっとさせられる。

 

「盲人の生活」 大隈三好(著) 

 雄山閣/平成10年

盲人社会の歩みのなかで、瞽女(古くは御前)と呼ばれた女性たちはどのような歴史を刻んできたのだろうか。三味線を手に村々を巡り歩くようになった始期は室町末期のころと考えられているが、このような遊芸活動が本格化したのは徳川期以後のことであると本書は解説する。特に、江戸期に権勢を誇った「当道」との比較検討は本書ならではの着眼であり、瞽女の制度や組織をマクロ的に知るうえで参考となる個所は多い。なお、瞽女に関する記述の大半は、中山太郎の著書「日本盲人史」に準拠している。

 

「大槻教授の最終抗議」 大槻義彦(著) 

 集英社新書/2008年

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「ちんどん菊乃家の人びと」 大山真人(著) 

 河出書房新社/1995年

東京を地盤に今も活動を続ける老舗チンドン屋「菊乃家」に取材した一冊。50歳にしてチンドン屋に転職した内藤和男が菊乃家の門を叩き、さまざまに経験を積んでいく過程を、親方の大井勘至の生き方をからめながら追っていく。チンドン取材のルポも面白く読めるが、内藤が高田瞽女・杉本キクエ演じる万歳「柱立て」をテープで聞き、チンドンに取り入れたいと発想したことから、折にふれ瞽女の話題も登場。著者と杉本シズの10年ぶりの再会、取材時の裏話なども明かされている。

 

「日本の放浪芸 オリジナル版」 小沢昭一(著) 

 岩波現代文庫/2006年

俳優である一方、放浪芸や話芸についての調査や一連の著作で知られている小沢昭一。その集大成であるLPレコード「日本の放浪芸」シリーズにまつわる解説等を収めた単行本の2度目の文庫化。瞽女の章では、「語る芸 盲人の芸」の項で、加藤イサ、中静ミサオ、金子セキへの取材を収録している。瞽女について割かれているページ数は少ないが、盲人の芸や語り芸、門付け芸などを俯瞰でき、著者の名調子もあって楽しく読める。

 

「日本盲人社会史研究」 加藤康明(著) 

 未来社/1974年

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「日本の流民芸」 鎌田忠良(著) 

 新人物往来社/昭和49年

ルポライターの著者が雑誌「創」で連載していた津軽三味線や見世物小屋、大道芸人などに関するルポをまとめた一冊。「め絵馬参り瞽女唄 杉本キクイ編」で、高田瞽女の杉本家を訪ねインタヴューするほか、眼病に効くと言われ瞽女たちも多く通った新潟県の杉坪薬師にも向かいその様子を紹介している。東北のイタコとの比較や、瞽女のうたう色唄に関しての考察は著者独自の切り口。

 

kawagoe

「川越の伝説」 川越市教育委員会社会教育課(編) 

 川越市教育委員会/昭和56年

埼玉県川越市に伝わる伝説をまとめた一冊。瞽女については「ゴゼ橋」というタイトルで霞ヶ関地区に残る伝説が採られ、近隣の村から瞽女たちが来訪し唄や昔話を伝えた様子が語られている。

 

「巫女の民俗学 〈女の力〉の近代」 川村邦光(著) 

 青弓社/2006年

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「郷土芸能」 郡司正勝(著) 

 創元社/昭和33年

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ebikazura

「越後えびかずら維新」 小関智弘(著) 

 小学館/2010年

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「語り物の系譜」 佐々木八郎(著) 

 笠間書院/昭和52年

昭和22年に講談社から同タイトルで出版されたものの復刊。他書に集録されていた「語り」に関する論考も併載されている。平家物語の研究家である著者が、古代伝誦、説経、浄瑠璃などの「語り物」に関して考察した文章をまとめた。瞽女については「盲御前」の項でふれられている。

 

「一寸昔」 斎藤真一(著) 

 青英社/昭和58年

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「風雨雪」 斎藤真一(著) 

 青英社/昭和58年

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saitou

「さすらいの画家 斎藤真一の世界」 斎藤裕重・イシイ省三(編) 

 岡山文庫/平成11年

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kimura

「木村東介様 瞽女の画家・斎藤真一からの手紙」 斎藤真一(著) 

 不忍画廊/平成22年

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「民謡秘宝紀行」 斎藤 完(著) 

 白水社/2004年

歴史の狭間に埋もれ、今では人々の記憶から遠ざかってしまった多くの民謡がある。下品で猥雑で、ちょっと人前で歌うのは憚られるような。そんな「困ったちゃん系の民謡」や郷土に眠る唄を求め、全国各地を旅して歩いた民謡エッセイ。面白おかしく軽いタッチの文体で綴られているが、内容は意外なほどに濃い。白眉はもちろん「新保広大寺節」を扱った項で、中州の耕作権をめぐるイザコザを唄にして広めるに至った経緯などを、著者の空想を交えながら紹介するくだりは見事。瞽女についての説明や、小林ハルの足跡にも詳しく触れている。ちなみに著者は山口大学の助教授で、イスタンブールに2年ほど滞在経験があるという。日本民謡が専門というわけではないが、綿密な調査に裏付けられたユニークな視点は痛快で、共感させられる点も多い。

 

「幕末のはやり唄 口説節と都々逸節の新研究」 ジェラルド・グローマー(著) 

 名著出版/1995年

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「闇の中の安息」 篠田正浩(著) 

 フィルムアート社/1979年

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「遊鬼 わが師 わが友」 白洲正子(著) 

 新潮文庫/平成10年

吉田茂の側近として日本の戦後復興に尽力した白洲次郎の妻であり、随筆家、骨董収集家としても著名な白洲正子が友人や敬愛する人物について綴った文章をまとめたエッセイ集。小説家で美術評論家の洲之内徹とのエピソードの一つとして、昭和56年頃に出湯温泉まで瞽女の小林ハルの唄を聞きに行った様子が「瞽女の唄」と題して掲載されている。演奏についての感想や障害者としての瞽女に対する考察が白洲特有の落ち着きのある文体で描写されている。

 

「経済風土記 北海道信越の巻」 杉山幹(著)・東京日日新聞経済部(編)

 刀江書院/昭和5年

東京日日新聞(現在の毎日新聞)に連載されていた「経済風土記」をまとめたシリーズの中の北海道・信越編。産業と地方風土を関連づけて紹介していた記事のようで、「新しき村の合理的建設」「冬ごもりの生産化への努力」などといった目次が並ぶ。瞽女に関しては「越後『ごぜ』の起こり」と題した項で、長岡瞽女の起源や暮らしぶりを取り上げている。文中に「あはれ盲目の女群」「いかにいたましいことよ」といった表現があり、瞽女という存在に対する世間一般の視線がどのようなものであったかが伺える。

 

「江戸の大道芸」 高柳金芳(著) 

 柏書房/1982年

かつて江戸を拠点に、身すぎ世すぎの業を披露して米銭を乞うた大道の芸人たち。万歳、鳥追、願人坊主といった存在とともに、瞽女もまた東海道を往来する一介の芸能者だった。本書では近世から近代以降、廃絶してしまったこれらの芸能の姿を項目別に追いながら、20ページ以上にわたって瞽女の制度や暮らしぶりを仔細に紹介している。なかでも江戸から甲斐、駿河にかけて住まう瞽女たちの実態に言及する個所は興味深く、たとえば駿府と越後高田の瞽女が互いに類似する「式目」を備えていたなど、示唆に富んだ記述もいくつか見られる。越後はもちろんのこと、全国各地に活動の痕跡を残した瞽女たち。その相関関係には、まだまだ分からない点が多い。

 

「うたのふるさと 日本の民謡をたずねて」 竹内勉(著) 

 音楽之友社/昭和46年

音楽之友社の雑誌「教育音楽」で連載していた文章をまとめた単行本。「信仰」「婚礼」「舟」など20の項目からなり、タイトルどおり様々な民謡がどのようにして生まれ、生活の中で育まれていったかを、著者の調査や体験を引きながら解説している。「瞽女」の項では歴史や組織、演目や歌の伝播に果たした役割などが詳しく書かれている。「口説節」が瞽女によって各地に伝わり、その土地の演じ手によって歌詞が変化していく過程を解きほぐすくだりなどは、現在にもみられる著者ならではの分析の鋭さ。

 

「追分節 信濃から江差まで」 竹内勉(著) 

 三省堂/1980年

東北地方を中心に日本各地に残る「追分節」は、「民謡の王様」とも称されながら歌の成立に不明な点も多い。民謡研究家の著者がその歴史を紐解くべく挑んだ一冊。追分節の「合の手」の部分が歌われるようになった時期を調べるなかで瞽女の伊平タケを訪ね、重要な証言として紹介している。また、瞽女が峠を越え、うたを運んでいく様子などがいきいきと記述されていて楽しめる。

 

「江差追分物語」 館和夫(著) 

 北海道新聞社/1989年

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「絵語りと物語り」 徳田和夫(著) 

 平凡社/1990年

中世末期から近世中期にかけて多く見られた「社寺参詣曼荼羅」。社寺の伽藍や周辺、参詣風景を絵地図風に描く一方、縁起絵としての性格もあわせ持つこの大型絵画は、本来、信仰画として扱われてきた。しかし、そこにしばしば散見される巡礼者や芸人たちは、当時の風俗、芸能を知る上で重要な資料となっている。本書では、こうした「社寺参詣曼荼羅」や屏風絵を引きながら、当時の社寺にまつわる絵巻、風俗を論じていく。瞽女については第二章の「法楽と遊楽の図像コスモロジィ」の項で「さすらいの瞽女」と題してふれられ、中世の瞽女たちの動態を絵図や説話から考察する。専門家でない者からすると決して読みやすくはないが、一歩踏み込んだ来歴を知ることができる。

 

「ニッポンに歌が流れる」 中村とうよう(著) 

 ミュージックマガジン/1999年

ポピュラー音楽を専門とする著者が、日本音楽の通史から歌謡曲論までを独自の視点で書いた一冊。自身が編集長を務めた雑誌「ミュージック・マガジン」をはじめ各誌に寄稿したエッセイや小論文がまとめられており、いわゆる邦楽の専門家とはちがった大衆芸能へのアプローチがなされている。「ゴゼ唄の伝えたもの」と題した一文では、語り物の「葛の葉 子別れ」を「古い説話にしばしば見られる動物通婚譚の一例」とし、イギリスの伝承バラッドとの共通性を指摘するなど著者ならではの鋭い考察が目を引く。また、三波春夫のステージ「放浪芸の天地」を取り上げた記事では、瞽女唄のヴァイタリティーが民謡や歌謡曲にも通底しているという三波の芸能史観に触れ、歌謡浪曲のルーツに迫る試みを紹介している。

 

「民謡の女 日本の民俗6 日本民謡考」 仲井幸二郎(著) 

 実業之日本社/昭和52年

歌舞伎や年中行事などを紹介した「日本人の民俗」シリーズの第6弾として出版された。女性をうたった民謡や女性がうたい手となり伝えてきた民謡を取り上げ「女」という側面から日本民謡を論じると同時に、民謡から読み取れる女性史をつまびらかにする。瞽女については「民謡を運ぶ女」の項で、民謡の伝播者として紹介している。

 

「日本盲人史」 中山太郎(著) 

 昭和書房/1934年

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「日本盲人史 正・続」 中山太郎(著) 

 八木書店/昭和40年

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「民謡のふるさと 明治の唄を訪ねて」 服部龍太郎(著) 

 朝日新聞社/昭和42年

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fukazawa

「盲滅法 深沢七郎対談集」 深沢七郎(著) 

 創樹社/1971年

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「新・北越雪譜」 辺見じゅん(著) 

 角川書店/昭和60年

雪国の暮らしや文化を紹介した古典の名著「北越雪譜」(1837年出版・鈴木牧之著)に倣い、作家の辺見じゅんが舞台となった越後の各地を訪ねたルポエッセイ。産業、芸能、神事など、往時の名残をとどめる雪国の風景や人々の暮らしぶりが全編にわたり活写されている。「笹神村の離れ瞽女」の項は、小林ハルの瞽女唄を聴いたときのエピソードを軸に綴ったもの。ハルの唄を初めて耳にした昭和46年の笹神村、そして昭和56年に改めて老人ホームを訪ねた際に取材したときの様子など、瞽女としても決して平坦ではなかったその壮絶な半生が、叙情味を帯びた著者の筆致から浮かび上がる。なお本書は、先に出版された2冊組「探訪 北越雪譜の世界」を選書化したもの。

 

「子守唄の人生」 松永伍一(著) 

 中公新書/昭和51年

詩人である著者は、瞽女や農民の生活史、子守唄についてなど、民俗学的評論も多く手がけている。本書は日本各地を巡り子守唄のうたい手であった女性たちに直に取材し、子守唄をキーワードにその人生をつまびらかにしていくノンフィクション。「長岡の瞽女」の項では瞽女についての取材に主眼がおかれ、長岡市在住の二人の老女に取材した瞽女来訪時の様子と、当時まだ門付けを続けていた瞽女の金子セキへの取材から構成されている。

 

「土俗の構図」 松永伍一(著) 

 河出書房新社/昭和52年

著者が197077年までに雑誌やパンフレットに書いたエッセイをまとめて集録している。4章からなり、寺山修司、五木寛之、小沢昭一との対談、深沢七郎についての鼎談を各章の冒頭に置き、それぞれの対談の内容に呼応するエッセイを章ごとに振り分け、再構成している。小沢昭一との対談で始まる、「俗神たちの舞い」の章には、瞽女に関するエッセイ4編が採られ、幼い頃の瞽女との関わりや画家・斎藤真一との交流などが書かれている。

 

miyao

「風流江戸小咄」 宮尾しげを(著) 

 日本出版共同株式会社/昭和28年

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motitani

「関所の爺さま」 持谷靖子(著) 

 あさを社/2008年

群馬県利根郡みなかみ町(旧新治村)に伝わる昔話をまとめた民話集。著者は群馬県出身で、みなかみ町内にある猿ヶ京温泉の大女将をしながら、身近な話者である「元気な爺婆」から昔話を収集し民話集を多数出版するほか、宿泊客に民話を語る活動を30年以上続けている。みなかみ町は三国峠を越えて瞽女たちが出稼ぎにやってきたと言われる土地柄。そのため、民話収集の過程で瞽女のエピソードは話者からたびたび語られるものの、瞽女は主に話者の側であったようで登場人物となっている民話はあまり多くない。本書では「関所の爺さま話」の項の「ごぜさん」に、関所での瞽女の様子を語った話が集録されている。

「さすらい人の芸能史」 三隅治雄(著) 

 日本放送出版協会/昭和49年

常設の舞台を持たず、諸国を放浪し芸を披露した幾多の移動芸人たち。古代の乞食者(ホカイビト)から近代の万歳、浪花節まで、彼らが同時期に存在した芸人たちと影響を受け合い、変化発展していく過程を、挿図を多数盛り込みながらわかりやすく紹介している。「7近代の民衆芸能」では、遠方の社寺・霊地を参拝する巡礼者から「平家物語」や「曾我物語」を語る回国唱導者が現れ、説経や口説きの芸態を経て山伏の歌祭文などが合流し、瞽女の語る口説きとなったとしている。口説きに別離のシーンが多いのは、回国唱道者たちが別れを余儀なくされている旅人であったためではないかとする説には、史実に依拠するだけでなく、当時の芸人たちの心情の機微までも併せて考察する姿勢が感じられ、好感が持てる。

 

「口承文芸 講座日本の民俗9」 三谷栄一(編) 

 有精堂/昭和53年

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「三田村鳶魚全集 第二十巻」 三田村鳶魚(著) 

 中央公論社/昭和52年

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「軽井沢日記」 水上勉(著) 

 三月書房/昭和54年

作家の水上勉が軽井沢に滞在した際に身辺雑記風に書いた文章や、旅先での出来事などをまとめた随筆集。「はなれ瞽女の墓にて」では、映画「はなれ瞽女おりん」の公開直前に主演の岩下志麻と故郷の若狭に赴き、物語の着想を得た、はなれ瞽女の墓に参った時のことなどを綴っている。この墓は、はなれ瞽女の連れていた娘が後年村に戻って建てたといわれているもので、本書では村の爺さまに聞いたという瞽女と娘のエピソードが叙情的に語られている。

 

「山村生活の研究」 民間伝承の会版 柳田国男(編) 

 岩波書店/昭和13年

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「『歌』の精神史」 山折哲雄(著) 

 中公叢書/2006年

宗教学者として高名な著者が、平家物語から浪花節、古賀政男、美空ひばりまで例にとり、日本の叙情歌について論じる一冊。瞽女については「瞽女唄と盲僧琵琶」の項で、民謡、小唄、常磐津、語り物から演歌まで、日本芸能を貫く不死身の芸能と評している。阿久悠作詞の名曲「北の蛍」を魂鎮めの歌としてとらえるなど、随所に宗教学の観点が光っている。

 

「日本の民俗 新潟」 山口賢俊(著) 

 第一法規/昭和47年

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「くつわの音がざざめいて 語りの文芸考」 山本吉左右(著) 

 平凡社選書/1988年

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「心」 ラフカディオ・ハーン(著) 平井呈一(訳) 

 岩波文庫/1951年

コラフカディオ・ハーンが神戸に居住した1894年(明治27年)前後の述作を中心にしたもので、序文には日本での内面生活を扱った諸篇をまとめたと書かれている。初版は1896年にボストンとロンドンの書店から同時に出版された。「門つけ」という一篇は瞽女と思われる盲目の女芸人がハーンの家の玄関で門付けをした際の感動をつづっており、女の容姿や身なり、心を打つ歌声や三味線の音色、庭に集まった近所の人々の様子などが描写されている。解説によると、ハーンは知人に宛てた書簡でもこの芸人の歌声を『自然其儘の物であって且つ神聖なもの』と絶賛していたという。明治期の関西における瞽女の活動をうかがい知ることができる。

 

「女性芸能の源流 傀儡子・曲舞・白拍子」 脇田晴子(著) 

 角川選書/平成13年

日本の伝統芸能の根源は、古代に巫女たちが行った、舞や音楽を含む鎮魂の宗教儀式であると言われている。古代から中世にかけて活躍し、芸能の礎を築いた、歩き巫女、傀儡女、白拍子女、舞女、女猿楽、女盲(後の瞽女)などの女性芸能者たち。芸能において男性より優勢だった彼女たちが、近世に入り能や歌舞伎といった芸能の表舞台から、社会の底辺へと押しやられたのはなぜなのか。中世から近世へと時代が変遷していくなか、不可分の関係にあった宗教儀式と芸能が乖離していくさまを史料や能の演目を元に検証する。また「瞽女と女芸人たち」の章では、能の「望月」で瞽女に化けた女性が「曾我物語」を語る場面について解説している。

 

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